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- 棲み家塾のご案内
※おかげさまで、定員に達しました。
こんにちは。
暮らしの問屋、代表の古橋です。
この度、暮らしの問屋は「棲み家塾」を開きます。
家を「創る」ことに主眼を置いた、創り手のための塾です。
「造る」ではなく、「創る」という字を充てたのは、
家そのものの概念を今一度問い直し、
棲み家塾の参加者全員が描く「家のカタチ」を実際の家の改修を通して、
創りあげてみたかったからです。
もちろん、伝統の技や建築技術も大切にしていきます。
そのうえで、なおかつ、私たちに宿る感性に耳を傾けてみたいのです。
果たして、どんな家がそこに出現するのか。
参加者のみなさんと共にワクワクしながら、創り上げたいと思います。
30年空き家だった古民家の改修は
想像以上に時間と手間がかかりますが、それも大歓迎です。
集まった仲間と共に、時間と手間をかけられるだけかけたい。
自分たちが納得のいく方法で、納得のいく家を、自ら汗をかいて創りたい。
そんな思いです。
「棲み家塾」は、自分の心と身体で「家づくり」を学ぶのための場です。
鋸の刃、一本一本に深く集中できたとき。
鉋の刃先のコンマ数ミリに思いを馳せられたとき。
きっと新しい「つくる」の境地が生まれます。
ぜひ、あなたもご一緒に。
目指すは「生き物のような家」
今回の棲み家塾では、築70年近くの古民家を大規模改修します。30年もの間、誰も住んでいなかった家です。
改修のテーマは、「生き物のような家」。少しヘンテコでもいいので、ハウルの動く城のように、家そのものに生命が宿っているような佇まいを改修をしながら表現していきたい。
創り手が五感をフルに使って家と向き合い、手間ひまをかけて家を創り上げていくことで、それは実現するのだと思います。
改修後は、コミュニティ、交流が生まれるような場として町に開かれた場にしていきたいと考えています。
キーワードは、「台所」と「居間」。「日常生活の表現が行き交う場所」とでも言いたい。
どうすればそんな場が生まれるのか、建物構成から考えていきます。コミュニティスペース、パブリックコモン、サードプレイスといった言葉に魅かれる人には、ぜひ注目していただきたいです。
どうして、棲み家塾を創設しようと思ったのか?
それは、「家」というものを一から考え直したい、創りたいという思いからでした。
「家=商品」という発想から、少し離れてみたかったのです。
動物が自らの棲み家をつくるように、
人間も自らの手で棲み家をつくったらどんな気分だろう。
きっと食べ物を自給自足することに似た安心感や充足感、豊かさを得られるのではないか。
空き家の改修を手がけていくうちに、
ふと、そんな考えが浮かんできました。
家は、もっともっと「自らつくるもの」であっていいのだと思います。
自分にあった棲み家を自分でつくることができるなんて、
想像するだけでワクワクしてきませんか。
棲み家塾は「家=つくるもの」という発想のもと、
参加者のみなさんと共に創り上げていきたいと思います。
棲み家塾による家づくりのアプローチ
個々の内面から立ち上がるイメージを、家のあり方に投影する。
自然環境、生活環境、地の利、地勢を観察し、それらと調和した家のあり方を考える。
木、土、水、火、金、etc...さまざまな材料はどこからくるのかを知り、自然とのつながりを感じる。
家をつくる技術、知識を現場で手足を動かしながら、五感で感じて身につける。
工程1〜3を通して、家を問い直し、新しく捉え直します。工程4は、それを再現する作業です。
効率やスピードを求められる今、なかなか時間をかけられない工程1〜3にこそ、
棲み家塾では時間と手間をかけていきます。
工程1〜3を丁寧に行えば行うほど、工程4の作業で得る気づきや学びは大きなもとなります。
棲み家塾を通して得られるもの
・自分の中に眠っている想像力、構想力、再現力との出会い
・手足を動かして、ものをつくる喜び、充足感
・自然素材、自然物との一体感
・DIY、セルフリノベーションの技術向上
・建築士さん、大工さんなど、庭師さんなど、家づくりのプロの方々とのつながり
・参加者各々による、まだ見ぬ多くの発見と気づき。
こんな方におすすめです
○暮らしをつくっていくことに興味がある方
○手しごとが生む優しさ、輝きに魅力を感じる方
○ものづくりのつくり手側の思考に興味がある方
○セルフリノベーションやDIYに興味がある方
○コミュニティが生まれる場に興味がある方
○これから家を建てようと思っている方
講師の紹介
●金氣 順也氏(常任講師 アドバイザー)
金氣順也建築工房 代表
読売福岡理工専門学校卒業後、建設会社の現場監督として6年間、設計事務所で設計監理に5年間従事したのち、1994年に金氣順也建築工房一級建築士事務所設立。2006年より2007年にかけて工房を休業。オランダ・ドイツ・デンマーク・スウェーデン・フィンランドを旅する。各国の建築や文化に触れる中で、日本の建築の魅力を再発見する。帰国後は、建築工房を再開し、注文住宅や社寺建築の設計監理から家具、木工のデザイン制作まで幅広く手がける。津屋崎在住。同地域の古民家改修や店舗設計も多数手がける。
●薦田 雄一氏(ゲスト講師)
木工房moqu c0mo 代表
幼少の頃から木こりであった父と森に入り、木と対話を続けてきた「木楽家(きらくか、木を楽しむプロ)」。木工房moqu c0mo(モクコモ)を主宰。糸島杉や檜を森から伐り出し、暮らしの品に加工し、お客さんに届くまでを一貫して手がける。他にもイベントにて間伐材を使ったスプーン作りのワークショップや「森の健康診断」と称した森林体験のサポートも行い、地元糸島の森を守るために、勢力的にキラクに活動している。
●花元 数馬氏(ゲスト講師)
花元建設 棟梁
15歳の時に大工の道に入る。その情熱と腕を見込まれ、20代から伝統建築の棟梁を任される。現在は、宮大工集団「花元建設」の棟梁として、国宝、重要文化財建築の修復や復旧、寺社仏閣の修復や新築を手がける。次世代の大工育成にも非常に精力的で、20〜30代の若手大工にも積極的に棟梁を任せる。日本建築、伝統建築への情熱は尽きることなく、その研究と技術の研鑽に日々取り組んでいる。
●古橋 範朗(塾長 コーディネーター)
暮らしの問屋 代表
立命館アジア太平洋大学卒業後に上京。ベンチャーの不動産会社を経て、西国分寺の「クルミドコーヒー」にオープンスタッフとして参画。カフェによって町に化学反応が起こっていく過程を目の当たりにする。2013年1月、結婚を機に、福岡県福津市にある港町、津屋崎に移住。家や地域と共にある"人の暮らし"を大切にする不動産業「暮らしの問屋」を立ち上げる。
築80年の古民家に住み、ちょっとしたDIYをしながら、楽しく暮らす日々。家づくりのあり方を模索すべく、自ら棲み家塾の創設する。
<開講期間> 日程:2016年9月24日(土)~2017年3月18日
<前 期> 日程:2016年9月24日(土)~2016年12月7日
隔週土曜日開講(全8回)
時間:9:00~17:00
<後 期> 日程:2016年12月23日(金)~2017年3月18日
基本、隔週土曜日開講(全8回)
時間:9:00~17:00
<スケジュール> 詳細については、末尾に記載しています。
<参加料金> 前期:60,000円(税込)
後期:60,000円(税込)
※料金には昼食代、保険代、交通費を含みます。
※通期申し込みの場合、100,000円(税込)となります。
※全日程に参加できない場合でも申込み可能です。
その場合、予備日に参加して作業できます。
<お問合せ> 0940-52-9610までお気軽にどうぞ。
<申込方法> 下記フォームよりお申込ください。
<申込期限> 2016年9月17日
<会 場> 福津市津屋崎1−27−32
<定 員> 5名
<留意事項>・対象年齢:18歳以上
・お怪我防止のため、動きやすい服装でご参加ください
・手袋、工具などはこちらでご用意します。
1日の過ごし方(作業日編)
午前①:「家」について思考を巡らせる
「家とは何か」「つくる中で見えてきたものは何か」など、自分の思考を深め、参加者同士で共有することから、棲み家塾は始まります。自身の記憶やものを見る視点など、当たり前と思っていた感覚を再構築していきます。そこから出てきたアイデアを家づくりの工程に活かしていきます。
午前②:手足を動かす、五感で感じる
家をつくる作業に没頭する時間です。①で想像したアイデアや気づきを実際の家づくりに反映させていきます。作業の中で気づくことにアンテナを張りながら、丁寧に手を動かしていきます。
お昼:古橋家で昼食会
お昼は、塾長古橋が住む築80年の古民家にて、心がホッとする家庭料理をご用意しています。食卓を囲んで、午前中の振り返りをしながら、みんなで楽しくご飯を食べます。
午後①:手足を動かす、五感で感じる
午前中の作業の続きを行います。
午後②:一日の振り返り
今日1日について振り返り、気づいたことや感じたことを参加者同士で共有することで、次回以降の学びへとつなげます。
第1期 開講スケジュール
<前期>
9月 24日 「ワークショップ「家とは何か?」「外壁の下地作り」
10月 1日 「森に入る」~木楽家 薦田雄一さんを訪ねる~
10月15日 「外壁材を選ぶ・外壁貼り」~外壁をつくる~
10月29日 「外壁塗り上げ」~外壁に土をのせていく〜
11月12日 「100年後の視点に立つ」〜宮大工の仕事に触れる〜
11月26日 「床材づくり」~材木から床を切り出す~
12月 3日 「床材貼り・目地入れ」~オリジナルの床をつくる~
12月17日 「ロフト作り・根太掛け」~平屋の屋根裏を活用する~
<後期>
12月23日 「ロフト床貼り・仕上げ」~平屋の屋根裏を活用する~
1月 7日 「チェックイン/ロフトの手すり作り」~平屋の屋根裏を活用する~
1月21日 「ロフトの階段作り」~平屋の屋根裏を活用する~
2月 4日 「家を0から建てた人」~家を自分の手で建てた人(依頼中)を訪ねる~
2月11日 「内壁塗り」~元の土壁を壁材に再活用する~
2月25日 「土間の材料作り」~三和土の材料を配合する~
3月 4日 「三和土を敷く」~配合した三和土材を敷く~
3月18日 「まちと家のあり方を問う」〜建築士×まちおこしコーディネーターを訪ねる〜
※全ての日程の前日と翌日、その他の平日に、作業予備日を設けています。
棲み家塾の参加者は、全ての作業予備日に無料で自主参加いただけます。