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■棲み処塾篠栗石場建編-伝統工法で家をつくる-開講!
篠栗石場建編では、光福寺倉庫編に続き、実際の建築現場にご一緒します。
今回は伝統的な建築技法である「石場建」で建てられます。
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【石場建てとは】
昔の古民家の足元に注目してみると、柱は土に埋まった石の上に立っています。神社やお寺でよくみられる建て方です。
床下の風を通す構造は日本の気候風土に適っていて、白蟻や湿気などで痛んだところがあればその部分だけ修復することができる利点があります。
先日、現場では石場建の石がユンボで並べられていました。「昔は機械なんてなかったけどね」と機械を操りながらつぶやく大工さんは、若い頃に石場建の現場を経験したことのある貴重な職人です。
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伝統工法では、釘を使わずに様々な継ぎ手を用いて材を繋ぎます。こうした木組みの建物は、木特有のしなやかな強さが生きています。しかしこの技術は元来職人たちによって受け継がれていましたが、その職人も少なくなっており、現場では担い手不足が叫ばれています。
棲み処塾では、実際の現場で共に手を動かしながら伝統工法の家づくりを学びます。
参加者それぞれの感性を大切に、作り手として関わることで見えてくる世界を共に思考していきます。
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そして、棲み処塾を通して伝統工法の担い手を育て、「結い」をつくり、広げていきたいという想いがあります。
伝統工法の建物を建てるためには、「結い」の力が必要です。
棲み処塾に参加することで、伝統工法の作り手の「結い」が広がることが願いです。
前知識などは要りません。棲み処塾では感覚を第一に大切にしています。
ご興味のある方はぜひご一緒しましょう!
▼ こちらもぜひご視聴ください。
「いのちの輪」ができるまでー。棲み処塾当初からの現場案内人である金氣順也さんの記事も合わせてご覧ください。▷記事の詳細
◎ 「篠栗石場建編-伝統工法で家をつくる-」の参加は、実際の現場での造作となるため大工仕事の基本の予習として「大工入門編-伝統工法で馬をつくる-」の参加が必須となります。
〈日 程〉2024年 11月6日(水)10:00〜16:00
11月13日(木)10:00〜16:00
11月14日(木)10:00〜16:00
11月20日(水)10:00〜16:00
11月23日(土)10:00〜16:00
11月27日(水)10:00〜16:00
11月28日(木)10:00〜16:00
11月30日(土)10:00〜16:00
〈工 程〉 11月6日(水) 大工さんによる墨付け(見学)・土中改善
11月13日(木) 継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
11月14日(木)継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
11月20日(水)継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
11月23日(土) 継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
11月27日(水)継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
11月28日(木)継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
11月30日(土)継手加工、込栓孔開け、ホゾ孔加工
*作業進捗によって内容は変更になります。
〈参加費〉一人につき一回 1,000円
〈内 容〉
桁・梁加工、柱加工、母屋加工、火打加工、垂木加工・広小舞加工、筋交他準備、
建て方(棟上)
10:00-10:30 はじまりの会
10:30-12:00 午前の部
12:00-13:00 お昼休憩
13:00-15:00 午後の部
15:00-15:30 片付け・掃除
15:30-16:00 おわりの会
・雨天・荒天時は中止の可能性があります
・対象年齢18才以上
(15歳以下の方は保護者の同伴をお願いします)
〈場 所〉福岡県糟屋郡篠栗町大字萩尾650(★)
駐車は赤い斜線のところにできます。
(地図:ゼンリン地図いつもNAVIより)
〈持ち物〉水筒・お弁当は各自ご持参ください。*近くにコンビニや自販機はありません。
汚れてもいい動きやすい格好・作業用手袋・作業用靴
〈現場案内人〉金氣順也(金氣順也建築工房)・暮らしの問屋
■ 棲み処塾と結いによる家づくりの展望
僕らはみんな棲んでいる。
棲み処塾が始まったのは、不動産を生業とする中で 商品として容易にスクラップアンドビルドされる家ではなく つくり手の精神が宿った住み継がれていく家に 強く興味を引かれたことがきっかけでした。
「家は買うものではなく、つくるもの」
ならば、まずは自分の手足を動かして 「家をつくる」という仕事に一から向き合ってみたい。 鳥が巣をつくるように、この両の手と十本の指を使って. . .
そうして賛同者を募り 集まった仲間が家づくりを学び合う棲み処塾を結成。 向かいにある「日々の家」の改装に取り組みました。
のこぎりと鑿(のみ)を手に、木を刻む。 土を練り、藁を混ぜ、コテを使って塗る。 家という大きな存在と対峙し その材料となる木や土や石と呼応しながら進める作業には なんとも言えない充実感と心からの喜びがありました。
完成する頃には、棲み処塾の塾生間には絆が生まれ かつての「結い※」の片鱗と可能性をそこに見出すことができました。
貨幣経済による合理化が社会に浸透している今 いつの間にか家はつくるものから買うものになり なるべく時間と手間を省く方向へと進んでいるように思います。
この時代において、伝統建築に見られるような 日本の風土に合った、時間と手間を惜しまない新しい家づくりを 「結い」という仕組みを取り入れることで、実現しえないか。
私たちの中にある消費者的思考に埋もれた生産者的思考を呼び覚まし 家づくりの中に、ものづくりの精神を取り戻すことで 喜びや貢献心、互恵関係に満ちた仕事を作り出せないか。
棲み処塾は、かつて社会に当たり前にあった「結い」を 今の時代にも通用する形で編成することを目指し、再出発します。
つくり手としてのあなたの参加をお待ちしています。
※集落の⺠が力を持ち寄り大きな仕事を成し遂げること
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